暑いですね。暑くてやる気が起きないので私は読書ウィークと題してもっぱらカフェに籠って本を読んでます。
そのなかでもブログに書いてみようかなと思ったのがこの本。
光文社
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不景気な時代に気分転換して
仕事に対する評価について考える
情熱やこだわりを見る。
イタリア人の職人魂を感じます
希望をあなたに
最近私のTwitterのタイムライン(皆のつぶやきの集まったもののこと)では労働問題がわりかしHOTだ。不景気で聞くに耐えないニュースが流れてくることもあるし、自分の組織に不満があったりもするのかもしれない。そんなこともあって図書館でこの本を見たときにふと興味がわき手にとった。
さて、この本のタイトル「イタリア人の働き方」と聞いてどのような印象を持たれるだろうか?私の貧困な頭では、イタリア人といえば女好き、自由奔放。
→だから日本企業で悪名高い理不尽な残業とか過労死その他の糞労働問題とは無縁で、なおかつ効率化の進んだスマートな働き方が紹介されているのかな、と思った。しかし違ったのである。紹介されているものをざっと並べてみる。
・VIPが我先に訪れるイタリア一の靴磨き
・ヴェネツィア一の水上タクシー運転手
・買い物ベタな本人の代わりに全てを決めてくれるパーソナルショッパー
・石油王をも魅了するイタリアの鉄打ち名人
・絵画修復の魔術師
・自転車界のフェラーリ職人
・幻の生ハム職人
・世界最高の賞を受賞した幻のビールメーカー
・フィアット社の命運を握る女性エンジニア
・その他にも何人か。
見ていただいたらわかるがイタリアが誇るプロフェッショナルの面々がずらりと紹介されている。ヨーロッパ的な効率化された業務とかそんな話が出てきたりするのかなと思っていたのだが、違った。登場人物が皆一貫して語るのが自身の技術に対するプライドであったり、サービスのプロフェッショナルとしての自信についての話だった。
ここで私は少しだけ驚いた。職人で成り立つ国といえば、日本とドイツ。しかし考えてみればブルガリとかフェラーリはイタリア発祥なわけで、イタリアも立派な職人立国だったわけだ。(もう少し正確に言うとイタリア人と聞いて反射的にジローラモみたいな遊び人が頭に浮かんでいたので、職人気質なイタリア人を紹介されて意表をつかれた)
他にもこんな会社がある↓
イタリアの企業一覧 – Wikipedia
Category:Companies of Italy – Wikipedia, the free encyclopedia
で、この本自体はイタリアは政治もたいしたことないけどこういった中小企業群が支えているのである、イタリアバンザイって感じで締められている。負の側面は語られてないし鵜呑みにはできないが参考すべき点も多々あるように思う。
なによりこの本を読んで一番驚いた点が、人口5900万人の国で法人登録が2000万社であるという事実である。労働人口で考えると二人に一人、もしくはそれ以上の確率で社長なのだ。
日本の企業数は大体500万社くらいらしい。
中小企業庁:「白書・統計情報」よくある質問
これは割と驚いた。先日、有給を使う日数において日本の労働者は先進国のなかでは最下位だ!なんとかせんと!みたいなニュースがあったが、イタリアではそもそも有給を持ってること自体もうレアだ。ほとんど経営者なのだから。そうなってくると有給のある会社なんて優良企業ばかりで話が変わってくる。
日本の労働者はめちゃくちゃ働くけど一人当たりGDPもヨーロッパ諸国にくらべても大して変わらなくて、日本の企業は作業効率が悪い!みたいに思っていた。しかし実体は、イタリアも中小企業の経営者達の見えない努力に支えられているのかもしれない。経営者には残業手当も有給も無いのだから。統計とか鵜呑みにできないですな。
多分日本はあらゆる先進諸国問題において先端を走ってる。ただ、労働問題については日本の不思議な慣習に盲目的に受け入れているからとしか言えない部分があると思う。まぁでも、Twitterとかでブーブー言ってる人達に関してはストも起こさずきっちり勤め上げているのでMっ気がある人なのかなと思うけどね。会社と性癖が合うなんてとても素晴らしい人生だと思う。この性癖に逆らわずに生きることこそが生きる上でとても重要なことなんじゃないかな、なんて思い始めた今日この頃。そういった点においても、この本で紹介されている、自分の仕事を誇らしく語るイタリア人達はとても魅力的に見えた。
inspired by
日本はアジアのイタリアに – Chikirinの日記
